破局の原因になってしまう喧嘩とは?!
今日は「破局の原因になってしまう喧嘩とは?!」をお送りします。
お見合いで運命的な出会いをして好感度MAXになった二人だとしても、お互いにとっては生まれてからこの方、育った環境の違いや考え方、そして価値観の違いといった、人として基本的な“為人(ひととなり)”の部分が個性として備わっていますので、自分の物差しと少しでもズレていると、それだけで違和感を覚えてストレスに感じることは当然ながらしばしば生じることだと思います。
そんな時はどう対処するかと言えば、「喧嘩する」或いは「我慢する」かのどちらかになるでしょう。後者は個人的には賛成しません。確かに長年連れ添った夫婦が、「喧嘩などした試しがない」と言うことを聞くことがあります。別にその言葉に嘘があるとは申しませんが、得てしてどちらか、或いは両方が少しづつの“我慢”を積み重ねているのではないかと思ってしまいます。
男は外で働き、女は家庭を守る...例えば、そんな大昔の固定観念を持ったまま疑問すら感じない夫が居たとします。妻は少しは家事を分担して欲しい、もっと子供の面倒を見て欲しい、と言う考えを持っていたとすれば、夫は家で何もしないことが当たり前と思い、妻はそんな夫の行動を“気遣い”や“思い遣り”が無いと感じている。しかし妻は夫が愚痴一つ言わずに忙しく仕事している状況や、そもそも考え方が違うだけで、別に悪気がある訳ではないのだから、自分さえ我慢していれば揉め事にはならないと腑に落ちない気持ちを抑えて溜め込んでしまう...これは決して長続きするものではありません。
多分、夫だって家庭のことは妻に任せているのだから、多少口を出したくなることがあったとしても、そこはグッと堪えているのかも知れません。そうです。「我慢する」と言うのはコミュニケーションが欠落している状況とも考えられるのです。お互いの気持ちは相手に伝えなければ理解しあい共感することは出来ないのです。ほんの少しのことだからと言って我慢し始めてしまうと、そのストレスは溜まりに溜まってやがてどうにもならなくなって爆発してしまう危険をはらんでいるのです。溜め込まずに小出しに発散し合うのが一番だと思います。
では、片っ端から喧嘩に持ち込むのが良いのかと言えば、これまた極端な話で、喧嘩には喧嘩の方法というものがあるのです。前回お話した様に「愛情を深めるための喧嘩の仕方」をマスターして喧嘩を相互理解を深化させる手段として賢く利用することが望ましいのですが、逆に「破局の原因になってしまう喧嘩」に関しても具体的にそのロジックに踏み込まない為にも、その悪さ加減を良く分析して学んでおく必要があると思うのです。
今や婚姻者のうち三分の一にあたる20万人を超えるカップルが離婚している現実があります。恐らく喧嘩の仕方を間違わなければ、そこまでこじれずに“もとさや”におさまったケースも相当数いるのではないかと思ってしまいます。日本の人口減少を止めるのは中々難しいとは思いますが、一組でも多くの幸せな結婚をサポートし、一方で一組でも多くの不幸な離婚を防ぐサポートを欠かさないことだと思うのです。そのためには「破局の原因になってしまう喧嘩」を無くす知恵を身に着けることが大切な方法かも知れません。では、早速具体的に学んでいきましょう。
<別れに繋がってしまう喧嘩のパターン>
①口汚く罵り合いブレーキが効かなくなる
「気の置けない関係」と「遠慮がない関係」は違います。喧嘩の最中でも相手への愛情や尊敬の気持ちは忘れてはいけません。「まじムカつく!」「キモいから死ね!」などと言う口汚い罵り合いは、ただ自分の感情をぶつけているだけで、理解して共感したい気持ちは微塵も感じられません。売り言葉に買い言葉となって理性的なブレーキが効かなくなってしまいます。この様なパターンは別れに繋がってしまうケースの一つだと思います。
②感情的な気持ちを抑えられず、相手に言い分を伝えきれない
喧嘩は感情的な気持ちを理性で抑えて制御出来なくなってしまったら何の意味もなくなってしまいます。怒りの気持ちを抑えられないレベルまで来てしまうと、何で自分はこんなに無茶苦茶怒っているんだろう...と喧嘩の原因すらどこかに置き去りにしてしまいます。そこまでエスカレートしてしまいますと、仲直りすることが難しくなってしまいます。「何が気に入らなかったのか」「お互いにどうしたいのか」を相手に率直に伝えて初めて、そこからどうすれば解消することが出来るかの知恵を出すことが出来るのです。それが出来なければ、別れに繋がってしまう喧嘩のパターンになると思います。
③喧嘩を面倒だと感じて納得しないまま放置してしまう
どちらかが感情的に成りやすく、上手く説明することが苦手な人は、喧嘩は堪らなく面倒な事だとうんざりしてしまいます。そうなると、議論も噛み合わず相手を思い遣る気持ちもどこかへ飛んでしまい、何か消化不良の様な中途半端なストレスだけが募ってしまい、結論も出せず、納得もしないまま、相手への“怒り”だけが継続して放置されてしまうのです。「お互いの理解を深めよう」「もっとより良い関係になろう」と言う気持ちがベースになければ、それこそ別れに繋がってしまう喧嘩のパターンだと言えると思います。
<ダメな喧嘩の特徴>
①相手を攻撃することが目的になってしまう
普段のお付き合いでお互いに少しづつストレスが溜まっていくと、相手への不満だけが膨れ上がってしまい、どこかで破裂してしまいます。そんな時は、お互いを思い遣る心の余裕などどこかへ無くなっている状況だと思いますので、“何としてでも相手を打ち負かしてやろう、最初が肝心だから...”と言う心理が同じ様に働いてしまうと思います。
こうなってしまうと、お互いのプライドを傷つけ合ってしまうレベルの感情的な衝突まで進んでしまいがちです。お互いの感情のズレを改善してより良い関係を作ろうと始めた小さな口喧嘩で、別に勝ち負けなんかどうでも良い筈だったのに、いつの間にか相手を攻撃することが目的になってしまったのでは何にもなりません。正にダメな喧嘩の特徴だと思います。
②喧嘩することの意味を理解せずに逃げ腰になってしまう
女性は物事を何でも白黒はっきりさせたがるものですし、男性は敢えて結論を出さずに曖昧にしておくのが都合が良いと言いますか、責任を取らなくて済むスタンスに身を置きたいものなのです。勿論、一から十まで逃げ腰なのは困りものですが、ここぞと言う時にちゃんと真剣に考えて彼なりの誠実な答えを出すことが出来ればそれで良いのだと思います。
そんな男性には“話し合いましょう”と迫らずに、取り敢えず揉め事が無かったかのように接し、落ち着いた雰囲気の中で理性的に、自分の心のうちを叶えて欲しいとお願いするように言って聞かせると良いと思います。逃げ腰になってしまうのは男性の持って生まれた性質とも言えるので、そこを喧嘩腰にならないことが肝心です。
③すぐに“別れる”“死んでやる”を口走ってしまう
“別れる”“死んでやる”を何度も口走ってしまうのは、大体に於いて女性のセリフの場合が多いと思います。男性はその度毎に「本気か??」とばかりに狼狽えることになります。しかし当の女性の方は本気で別れたいと考えているのでは無いですし、ましてや何事があったかは解りませんが“死んでやる”と言って実行に及ぶケースは少ないと思います。
では何故そんな心拍数が上がる様な最終兵器とも言える“死んでやる”の一言を軽々に口にしてしまうのかと言えば、それは「彼がどんな態度を取るか試したい」、「彼に思いっきり別れを否定して欲しい」、「自分がどのくらい愛されているのかを確かめたい」と言う心理が働いていると思います。
しかし、そんな女性にご注意申し上げたいのは、彼が真剣な目つきで一言「そこまで言うなら仕方ないね...別れよう...」と答えてしまったらどうしますか?!。実は意図しない方向へと進んでしまう可能性のリスクをはらんでいるのだと言うことをしっかりと念頭に置かなければいけません。“売り言葉に買い言葉”にならないようにだけは、くれぐれも気を付けて欲しいものだと思います。
④口では勝てないと悟って無口になってしまう
揉め事が起こると女性は、とことん話し合って理解仕合いたいと思いますが、男性はどうこの場をやり過ごそうか...と考えがちです。何故そう思うかと言えば、「喧嘩をしても口では勝てない」、「言いたいことを上手く表現するのが苦手」、「これ以上は状況を悪化させたくない」、などと考えるからです。一方で女性は男性が黙ってしまうことが何度か続くと反応は二つです。
一つは、ズルい態度だと思ってヒートアップし、ひたすら言いたいことを浴びせかけ、疲れた頃を見計らって彼氏が謝罪すると、はいそこまで。もう一つは「あくまで話し合いたいと思い、あの手この手で彼氏から意見を引き出そうとしても、“糠に釘状態”でまともに取り合おうとしないので、不信感を募らせたまま、仕方なくはいそこまで。どちらの場合も何の解決にもなっていませんし、お互いに相手の立場で考えようとせず、感情を受け止める姿勢すら見受けられません。ダメな喧嘩の特徴だと思います。
⑤過去のトラブルを喧嘩の度に蒸し返してしまう
「あのときあなたは~だったわよね!」、「そう言えば何で~してくれなかったの?」、「いつもそう...私のことなんかどうでもいいと思っているんでしょ!」、女性は決まって喧嘩の時に過去のトラブルを蒸し返すことにかけては天才的な記憶力を持ち合わせていると思います。もう暫く前のことだから忘れているだろう...なんてとんでもない!。
喧嘩の最中に何かの原因で“彼氏は酷い人だ”と言う思いが浮かんだ瞬間、彼氏に関する過去の“酷い人エピソード”が全く関係ない話でもどんどん紐付いて思い出されてきて、その酷さ加減を改めて自分で再認識することになるのです。故に記憶として色褪せることは無く、都合の良い解釈が付け加えられて“上書き保存”され続けるのだと思います。
男性は、この様な女性の才能にはお手上げになります。少しでも異を唱えようものなら、記憶のアーカイブは1GBから1TBへと容量が増幅されるのがオチです...。しかし、男性側からしてみれば、こんな非論理的な納得の行かない展開はウンザリと感じる意外の何物でもありません。余りにも度を越してしまうと破局に繋がってしまいかねません。正にダメな喧嘩の特徴だと思います。
⑥相手を侮辱する発言をしてしまう
「どうせ貴方は頭悪いんだから...出来っこないわよ!」、「貴方は冷血人間だから私の気持ちなんか理解出来ないに決まってるわ!」、「君は田舎者でセンスなんか無いんだから何を着ても一緒だよ!」、「ナイフとフォークも使えないクセに高級レストランに連れていける訳ないだろ!」、喧嘩をしている時は相手にギャフンと言わせようと過激になっているので、ややもすると普段なら絶対に口に出さない様な物言いで“侮辱”してしまうこともあり得ない事ではありません。
特に最悪なのは、言うに事欠いて「君が一人っ子で我儘なのは親の躾が悪かったせいじゃない?」、「君が料理下手なのはお母さん譲りだね!」、「貴方とお母さんはいつまで経っても親離れ子離れ出来ないのね!」などと相手の両親や家族の悪口を口にしてしまうことです。家族は人格形成の基本ですから、そこを否定すると言うことは耐えられない“侮辱”に感じてもおかしくありません。正にこれは喧嘩の中でも破局に繋がってしまう典型だと思います。
⑦逃げ場を塞いでしまう
「それ誰が言ったの?いつ言ったの?何月何日何時何分何秒だったか言ってみて!」なんて子供の喧嘩でも言わないセリフですよね。相手を追い詰めて逃さない悪意に満ちた言い方、逃げ道を全て塞いでしまう様な言い方、感情に任せて一方的に責めまくる、と言う様な喧嘩の仕方は、相手への思い遣りや尊敬し合う気持ちの欠片も感じられなくなってしまいます。
自分は全く間違ってないと思える場合こそ、“武士の情け”で、相手にほんの少しの逃げ場を残してあげるのがテクニックです。相手はそこへ入って気持ちを落ち着けた後に「ごめんなさい」が言える様になるのだと思います。底意地の悪い喧嘩の仕方は破局に繋がってしまう可能性が高いと思います。どんな喧嘩の原因にも100%の善悪など存在しないと思っている位で丁度良いのです。
<まとめ>
“遠くて近きは男女の仲”と言われるように、オンラインでの出会いも含めて交際のチャンスは確実に増えていると思います。しかし、いざ交際を始めてみると“個性”のぶつかり合いはある意味避けられないと思いますし、お互いをより良く理解するための喧嘩なら二人にとってプラスにこそなれ、マイナスの影響は生まれないと思います。しかし、そこで怒りの感情にまかせて、お互いを思い遣る気持ちを忘れてしまって、喧嘩の仕方を何でもありの“ダメな喧嘩”にしてしまうと、あっという間に破局の原因になってしまうことが現実に起こり得るのです。
“釣り合わぬは不縁の基”とも言われるように相性の悪いカップルは長続きすることは難しいのかも知れませんが、ほんの少し喧嘩の仕方を理性的に感情をコントロールするだけで、失わなくても良いものを簡単になくしてしまうと言うのも残念な話しだと思うのです。生涯続く結婚相手を見極めるプロセスを大切にしようと考えるのであれば、せめて「破局の原因になってしまう喧嘩」に自ら入り込んでしまう様な無粋な行動だけはして欲しくないと願うばかりです。
今日も良い一日であります様に。
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