晩婚化・非婚化(その3)


相談所も色々、会員も色々、仲人も色々です…。日々の活動を通して、“心に移りゆくよしなし事” を気の向くままに(気が向いたときに...)少しづつお話しして見たいと思います。 



今日は、『晩婚化・非婚化(その3)』をお送りします。 



<嫡出子と非嫡出子(婚外子)> (出典:法務省ホームページより) 


法律上、子供は「嫡出子(ちゃくしゅつし)」と、「非嫡出子(ひちゃくしゅつし)」とに分けられます。前者の「嫡出子」は法律上婚姻関係にある夫婦間に生まれた子をいいます。「非嫡出子」は「婚外子(こんがいし)」などとも呼ばれ、法律上婚姻関係にない男女の間に生まれた子をいいます。 


また、「非嫡出子」は法律上2つの立場に分かれ、一方は親に「認知された子」、もう一方は「認知されていない子」であり、前者は相続権がありますが、後者はいわゆる内縁関係の間に生まれた子と言うことで、相続人となる資格自体がありません。  


以前の民法上の規定では、認知された「非嫡出子」は「嫡出子」とは全く同じ相続を受けることができず、認知された「非嫡出子」の相続分は「嫡出子」の2分の1に制限されていました。この理由は、民法上は法律上の婚姻関係にある夫婦から生まれた子を優先する法律婚主義を採用していたためです。  


しかし、2013年(平成25年)9月4日最高裁判所の大法廷によって、「非嫡出子」の相続分を「嫡出子」の相続分の2分の1とする規定が法の下の平等を定める日本国憲法(14条1項)に反し違憲であるという判断がなされました。 


これは、諸外国の状況や国民の意識の移り変わりを理由に、父母が婚姻関係になかったという、子としては自ら選択や修正する余地のない事柄を理由としてその子に不利益を及ぼすことは許されず、「非嫡出子」であっても個人として尊重し、その権利を保障すべきであるという考え方が確立されてきたことによるものでした。 


<米国の「未婚の母」による出生率> (出典:Yahoo!ニュースより) 


先進国における出生率動向の鍵の一つとなるのが、未婚の母による非嫡出子です。アメリカ合衆国ではこの値が高いことで、出生率全体が底上げされている現状があると言われています。2013年の最新データですが、アメリカで出産した子供の40.6%は「未婚の母」によるもの(婚外子、非嫡出子)となっています。  


日本では2%前後でしか無い婚外子出生率ですが、アメリカでは全体で4割、出生率の一番高いヒスパニック系で5割強、黒人では7割強に達するのです。これはアメリカをはじめとして諸外国では、結婚しないまま子供を出産する「非嫡出子」が、社会的・文化的に容認されつつあること、国や社会全体が支援する仕組みを構築しつつあること、或いは個人の「何とかなるだろう」という楽観的な考え方、「そうせざるを得ない」という悲観的状況の増加などが要因にあると言われています。 


なお、アメリカ合衆国国内のアジア・太平洋圏系の「婚外子出生率」は10%強のまま推移しており、過去からの推移も含めて他の属性と比べて極めて低いのも事実です。文化的な発想・結婚に対する考え方の違いが表れているのかも知れません。 


そんな中、一方で日本の場合は、元々社会文化として「婚姻」と「出産」が結びついており、それが維持されたまま「晩婚化・非婚化」が進んでしまったのが少子化の一因と言えます。この「晩婚化・非婚化」の要因としては「経済的な不況」「若年層に対する労働市場環境の悪化」など複数の要因が挙げられていますが、その他に「結婚のスタイル」の変化、つまり「昔ながらの見合い結婚の減少」が遠因であるとの指摘もなされています。  


「未婚の母」に関する問題は本人達の意志はもちろん、文化的側面、社会的側面、人口の維持観点など、多方面から考慮すべき問題に違いありません。その上で、アメリカの実情は、大いに参考になるものと言えると思います。  


<婚外子が増えれば日本の少子化問題は解決する?> (出典:Newsweek日本版より) 


人生にはいくつかのステージがあり、それぞれを区切るイベント(ライフイベント)があります。日本では通常「学校卒業」→「就職」→「結婚」→「出産」という順番を守ることが期待されていると思います。「就職」と「結婚」が入れ替われば“定職もないのに”と嫌味を言われ、「結婚」と「出産」が逆になれば“結婚してないのに”と偏見を向けられてしまうのです。  


しかし、これは日本の慣習によるものでしかありません。最近ではこれにとらわれない人も増えていますし、世界に目を転じれば、4つの順序があべこべな社会は多くあります。「結婚(法律婚)」についてはもう普遍的な考え方ですらありません。 


ヨーロッパでは、出生数に占める婚外子の割合がとても高くなっています。2014年の42カ国の統計によれば、フランスやスウェーデンでは、生まれてくる子どもの半数以上が婚外子なのです。  


日本(2.3%)や韓国(1.9%)ではごくわずかですが、中南米やヨーロッパでは半分以上という国が結構あります。北欧や西欧では“事実婚”が幅を利かせているためだと考えられます。フランスでは56.7%、スウェーデンでは54.6%が婚外子ですが、何ら差別を被ることはなく、婚内子と同等の権利が保障されているのも特筆すべきことだと思います。 


最初に触れた通り、日本でも2013年(平成25年)の民法改正により、遺産相続での婚外子の差別規定は撤廃されましたが、社会的な偏見はまだまだ強いのが現実だと思われます。なお、各国の婚外子の割合と出生率にはプラスの相関関係が認められると言われています。つまり、おおむね婚外子の割合が高い国ほど出生率が高い傾向にあると言うことです。  


これが因果関係を意味するとは限りませんが、結婚(法律婚)をしなくても子を産める選択肢が開けている国ほど出生率が高い、ということが言えるのです。2005年の『国民生活白書』では、「欧米諸国においては、法律婚以外の形での結び付きが一般化していることや、それに伴う婚外子の出生率が高くなっていることなどが、合計特殊出生率の低下に歯止めをかける要因となっている」と指摘されています。  


「結婚は望まないが子どもは欲しい」。こういう考えの女性は日本でも結構います。内閣府『我が国と諸外国の若者の意識に関する調査』によれば、20代の未婚女性の18.3%がこうした考えを持っているのです。20代の未婚女性数にこの比率を乗じると、実に約80万人になります。もしこれらの女性が出産に踏み切ったら、出生数は一気に倍増し,第2次ベビーブームの頃に匹敵する数になるのです。  


いろいろと「縛り」が生じる結婚(法律婚)をしなくても、子どもを産む育てることが現実的になれば、少子化問題は解決するかも知れません。対策としては、事実婚のカップルに法的保護を与えたり、シングルの親への経済的支援を手厚くしたりすることが考えられます。少子化に歯止めがかかるならそのコストは十分回収されるのではないでしょうか。 


最近になって、やっと少子化の原因は“晩婚化・非婚化”という認識がなされ、各地で「婚活」の取り組みが実施されつつありますが、結婚と出産をセットで考える必然性はありません。発想を転換する時期に来ているのかも知れません。今日は、この辺で失礼します。  

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