あるお見合いの顛末(その9)


※この物語は実話にもとづいては居りますが、あくまでフィクションとしてお読みください。 


初デートも決まらないまま四日目の膠着状態も日付が変わり、五日目に突入しようとしていました。冷たいシャワーで頭を冷やして、田中様(仮名)が鈴木様(仮名)をサクラではないかと真面目に仰ったことに、申し訳なさ、情けなさを感じながら、お約束した通り、とにかく正攻法で先方仲人の考えをただして見る事にしようとメール書こうとしていました。今日は「あるお見合いの顛末(その9)」をお送りします。 


すると、何と、初デートの日程を鈴木様と調整後に私へご提案いただきたいと申し上げてから、またもや連絡が途絶えていた先方仲人様から、実に惚けた返信が送られて来ました…。 

「テリブル緑山の山本(仮名)です。本日、田中様へ日時のご連絡をした様でございます。よろしくお願いいたします。」 

この仲人にして、この会員あり!。面倒なトラブルから‟我関せず”とばかりに、逃げ腰なのが明らかに分かる言い方です!。先ほどの田中様の心中を察しながら冷静に言うべきことを伝えなければとメールを返しました。 

「お世話になっております。実は残念なご報告があります。今晩、鈴木様からショートメールが送られてきたそうです。内容は『申し訳ありません。6月29日(土)11:00~12:00しかありません。』とのことでした。

直ぐに田中からクレームの電話を受け、延々とIBJのクオリティについて叱責を頂戴いたしました。田中が申しますに、『本来活動前に理解しておくべきルールやマナーがごっそり抜け落ちていて、恐らく自分の何が間違っているのかさえ自覚していないと推察します。』憤りを感じるのも、尤もだと思いました。

あれ程、止めていただきたいと念を押した直接のアプローチを敢えて行い、しかも電話ではなくショートメール、更に通常は2時間が恒例の初デートにも関わらず、日付指定&時間指定のピンポイントすぎる要求。付け加えれば、システムには何度もログインされているのに鈴木からのファーストコールを5回とも無視した件、翌日の再度の電話にもお出にならなかった件、折り返しコールを一度もいただいてない件、等々枚挙にいとまがありませんが、それら全てに対して特に礼儀を弁えた謝罪もなし…。この様な非礼を仲人様がご指示なさるとは到底思えませんでしたので、こうして夜な夜なご報告のメールを書かせていただいています。仲人様へお願いを挙げさせていただきます。  

①鈴木様と仲人様で、メールではなく直接ご面談いただき、改めて本来のルールやマナーをご指導いただきたいと思います。  

②本当に田中とお付き合いしたいとのお気持ちがあるのか否かをご確認ください。 

③もし、あるとすれば優先順位をあげて、初デートの日程をご調整ください。  

④もし、乗り気でないのであれば、別途ご相談ください。 

⑤かなり異例ですが、暫くの間、鈴木様⇔先方仲人様⇔私⇔田中の情報ルートを必ずお守りください。 

以上、ご報告とお願いを申し上げました。何とぞご配慮いただき、お二人のご縁を無駄にしないためにご努力とご協力を、心よりお願い申し上げます。」 


 すると、またそこから連絡が途絶えてしまいます…。  

仕方がないので、ほぼ丸一日経った夜に、やんわりと催促のメールを入れました。 

「お世話になっております。昨夜、お送りしたメールにて5項目の検討事項をお願い申し上げましたが、ご検討いただきましたでしょうか。万事ご配慮の上、リプライをいただきたくお願い申し上げます。」 


すると、今度は直接電話が入り、約10分ほど話しました。内容は次の通りです。 

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先方仲人:「テリブル緑山の山本です。正直に申し上げれば、鈴木は入会直後で良くシステムを良く理解できてないうちにお申し込みを始めたところ、次々に7件のお見合いが成立してしまいました。仕事で新入社員の入社後研修中とも重なり、調整がつかなくなってしまいました。もう田中様のお気持ちもあれかな?と思ってお電話しました。」 

私:「鈴木様の田中へ対するお気持ちは正直なところどう思われているのですか?。」  

先方仲人:「把握できていません。」 

私:「面談のご予定はあるのですか?」 

先方仲人:「16日(日)の午前中に会って話をする予定にいたしました。」  

私:「それでは、その結果をご報告いただけますか?。」 

先方仲人:「勿論、直ぐに報告させていただきます。田中様もお待ちいただけるでしょうか?。」 

私:「現状がクリアになること、鈴木様の本音をお聞きしたいでしょうから、その旨を申し伝えさせていただきます。どうか、積極的に仲人様が関与されて、鈴木様のお気持ちと行動を整理してあげて下さい。よろしくお願いいたします。」 

先方仲人:「今回はご迷惑とご心配をおかけしまして、誠にすいませんでした。田中様へ、くれぐれもよろしくお伝えください。」 

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と言う事でした。流石にまずいと思ったのか、今迄になくきちんとした内容に、少しだけトンネルの先に明かりが見えた気がいたしました。直ぐに田中様へ報告をいたしました。  

「先方仲人様は、16日(日)の午前中に鈴木様と面談をした上で正直な気持ちの確認を行うそうですので、お待ちしてみては如何でしょうか?」 

「解りました。どうなるにせよ鈴木さんのことは暫く考えたくないので、それでかまいません。遅くまでご対応いただきありがとうございます。ここまで来て彼女が交際継続を希望するとは思えませんが、もし交際終了を持ち出さないのであれば、まず7件のお見合いを済ませた上でなお交際の意志がある場合にあらためて考えましょう、とするのがベターではないかと思います。鈴木さんも、私をよく解らないまま勢いで交際希望を出してしまった可能性がありますし、たくさんの方をよく見比べてご判断いただいた方が納得のいく結果が得られるかと思います。」 

何と鈴木様が予定されている7件のお見合いが終了するまで待ってから、交際する気持ちがあるか否かを確認しても良いと言うのです。正に‟神対応”です!。この言葉を聞いたら、鈴木様は今度こそ田中様のことを惚れてしまうのではないでしょうか?!。この素晴らしいアイデアには、朝一番に賞賛のメールを書こう、と思いながら深夜に渡る業務を終了といたしました。今日は、この辺で失礼します。

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