これで完璧!和食マナーの心得
新元号「令和」に決定しました...。ら行から始まる音って何か抜けが良くないです。正直、希望に満ちた明るいイメージは湧きませんね。最初の文字が命令の「令」と言うのも少々堅苦しくてストレスを感じます。発表直後なので、そのうち落ち着いたらブログで書かせていただきたいと思います。
さて、今日からは何回かに分けて意外と知らない食事のマナーについて取り上げたいと思います。 第一回は「和食のマナー」です。最初に申し上げておきますが、お見合いの際には、食事をすることをなるべく避けた方が良いと思います。理由はいくつかありますが、①時間が60分ほどなのでお話に集中する。②嫌いな食材を残すと印象が良くない。③音を出したり、こぼしたり、マナー違反のリスクを避ける。④時間帯がちょうど食事の時間帯になってしまった場合は軽食程度に留めておく。⑤男性側への費用負担を余りかけない様にする。等々です。しかし、お見合いが上手くいってプレ交際が始まると、食事は重要なコミュニケーションツールになります。やがてご結婚が決まったら、ご両家の顔合わせも控えておりますので重要です。是非、意外と知らない最低限のマナーだけは押さえておきましょう。
<部屋へ入る>
①正座して引手に近い方の手で半分開け、手を持ち換えて体が入る幅まで開ける。
②手をついて挨拶をして立ち上がり、敷居や畳の縁(へり)を踏まない様に中へ入る。
③入口へ向き直って正座し、ふすまに近い方の手で半分閉め、持ち替えて締め切る。
<座る位置>
①出入口に近い方が下座、奥の床の間に近い方が上座。
②お二人の場合は男性が女性を上座へ案内する。
③景色が良く見会える席が下座の場合は、相手に聞いてから案内する。
④店の客室係が案内してくれる場合は、それに従う。
⑤和室の場合も女性を先にエスコートする。
⑥座布団はすすめられてから。縁から体を乗せて中央に座り、また縁へと出る。
<おしぼり>
①両手を拭くためのものなので、顔や首回りを拭かない。
②拭いた部分を内側にしてたたむ様にする。
③口元の汚れやテーブルの汚れは紙ナプキン(無ければハンカチ等)を利用する。
<箸の使い方NG> (出典:じゃらんニュース)
①「返し箸」:箸を逆さにして持ち手の方で掴むこと。
②「刺し箸」:料理に箸をつきさして食べること。
③「寄せ箸」:食器を箸で手前に寄せること。
④「迷い箸」:どの料理を食べるか迷いながら箸をあちこち動かすこと。
⑤「移し箸」:火葬場で骨を拾うように同席者と同じ料理を一緒に掴むこと。
⑥「探り箸」:汁物の中を箸で探ること。
⑦「渡し箸」:小鉢を箸置き代わりにすること。
⑧「握り箸」:棒を握るような手つきで箸を持つこと。
⑨「移り箸」:料理を取りかけてから、他の料理に箸を移すこと。
⑩「涙箸」:料理の汁を垂らしながら口に運ぶこと。
⑪「ねぶり(舐り)箸」:箸先を口に入れてなめること。
⑫「もぎ箸」:箸についた米粒などを口でもぎとること。
⑬「諸起こし」:お箸を先に手に取ってから器を持ち上げること。
⑭「込み箸」:口の中に沢山の食物を箸で押し込むようにしていただくこと。
⑮「空箸」:食べようとして一度その菜に箸をつけながら、それを食べずにそのまま箸を手元に引いてくること。
⑯「惑い箸」:箸をものにつけて、食べようかどうしようか惑うこと。
⑰「箸なまり」:箸を取り、どの菜を食べようかと膳の上をあちこち見まわすこと。
⑱割り箸の場合は膝の上で平行にして上下に割る。
⑲箸で料理を口へ運ぶ際は、左手を添える「手皿」をしない。
<食べる順番(会席料理)>(出典:USEN株式会社「ヒトサラ」)
①先付け(前菜):平皿は持ち上げない。椀や小鉢は手に取って食する。串は食べる前に外し皿の向こう側へ置く。
②吸い物:蓋つきの椀は目上の人(上座の人)が取ってから開ける。水滴が椀の外へこぼれない様にし、内側を上にして右側へ置く。終わったら元にかぶせる。
③向付け(お造り):盛り付けを崩さない様に左手前、右手前、中央、奥の順にいただく。山葵は醤油へ溶かさず、刺身へ少量を付けながらいただく。
④焼き物:殻付きの海老、尾頭付きの魚、貝料理などは手を使っても構わない。小ぶりな魚は何か所かの側面を箸で押し左手で頭を持って骨を引き抜く。そうでない魚は左側(頭側)から右側(尾側)且つ上半分の背中側から下半分の腹側の順に食べる。半身を食べたら左手で頭を押さえて箸で背骨をはずし、頭と共に身の向こう側へ置く。内臓や皮も一緒に奥へ置いても良い。残りの半身はひっくり返さずに食べる。切り身の場合も左側から右側へ食べ進める。
⑤煮物:小ぶりの器なら椀を手で持ち、大きめの器なら膳に置いたまま蓋で煮汁を受けながら食べる。左手を添える手皿はしない。
⑥揚げ物(天ぷら):天つゆに薬味を入れ器を手に持ちつゆが垂れない様にいただく。盛り合わせされてる場合は崩さない様に手前の淡白な素材からいただく。
⑦蒸し物・酢の物:茶碗蒸しは椀の内側で水気を切り、スプーンで手前からすくって食べる。汁気の多い酢の物は器を手に持っていただく。
⑧ごはん・止め椀(汁物)・香の物(漬物):出された料理の締めくくりなので、温かいうちにいただく。(酒を飲んでいる場合はここで切り上げる)
⑨水菓子・甘味:最後にデザート。切り目が入ってる果物は右側から食べ、抹茶と和菓子の場合は和菓子を先にいただく。
ちなみに、二品以上の料理が同時に出された場合は、どれか一つの料理に偏った食べ方をしてはいけません。バランス良く交互にいただきましょう。ここまで本格的な会席料理をいただくことは、「お見合い」よりも「ご両家の顔合わせ」の時くらいしか無いかも知れませんが、もう少し簡単な和定食に近い料理をいただく場合にもマナーは一緒です。心地良い上質な時間をお二人で過ごそうと思えば、以上の心得さえ押さえておけば、何も臆する事はありません。では今日はこの辺で失礼します。
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