あるお見合いの顛末(その11)


※この物語は実話にもとづいては居りますが、あくまでフィクションとしてお読みください。 


テリブル緑山の山本様(仮名)は、「7月16日(日)の午前中に鈴木様(仮名)と個人面談を行い、直ぐに結果報告をいたします。」そう言ったきり、またもや約束を守らず、私の腹の虫が収まらない状態が続きましたが、17日(月)の午後になって、何とごく普通に?!電話がかかってきました。以下はその内容を文字起こししたものです。 

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先方仲人:お世話になっております。テリブル緑山の山本と申します。  

私:お世話になっております。昨日(16日)の鈴木様との面談は如何でしたか? 

先方仲人:昨日の午前中に鈴木と長い時間面談をいたしましたが、その後一日中、他のお客様への対応が詰まっていて、内容の報告ができませんでした。  

私:それで鈴木様のお気持ちは何と仰ってましたか?。 

先方仲人:交際を承諾した後にファーストコールに出なければならないシステムを理解してなかったそうです。その日は遅くまで仕事をしていて、知らない番号から電話がかかってきたことは分かっていましたが、交際を承諾した田中様からの電話だとは思いませんでした。 私:お見合いのシステムを良く理解していなかったと言うことは、説明していなかったことと同じじゃないですか?。 

先方仲人:説明はしましたが、理解できていなかった様です。確かに説明していなかった事と同じですね。 

 私:ところで、鈴木様の気持ちはどうなのか本当のところを聞かせて貰えませんか?。 

先方仲人:鈴木と随分と長い時間話しましたが、彼女は田中様とのお見合いを嫌な感じが残らなかったので、もう一度会ってみようかと、ほんとに軽い気持ちで仮交際をOKしたと言うことの様です。随分話し好きな方だなとの印象があったそうです。  

私:これから先の事を話さなければいけないと思うのですが、田中は鈴木様の気持ちを尊重したいと申して居りますが、鈴木様はどうしたいと思っているのですか?。 

先方仲人:正直なところを言えば、田中様とお会いしてから、もう4人の方とお見合いして、2人はお断りをし、お一人の方とは仮交際をすることになりました。でも田中様にはファーストコールに出なかったり、僅か1時間の初デート日程をメールしたり、今回申し訳ないことをしてしまったし、入社間もない社会人としては違約金が発生するのも困るので、もう一度お会いしたいと思います。と言うのが本音だと思います。  

私:今、お聞きしていると「会いたい」と言う一番大切な部分が抜けている気がしたのですが、もし、そこの気持ちが無いのにお会いしても意味がない気がいたしますし、ただの違約金逃れにしか聞こえないのですが、正直なところ、どう感じますか?。 

先方仲人:初めてのお見合いで、お会いしたばかりなので、好きと言う感じではないものの、嫌な印象もなかったので、もう一度会って見ようか、くらいの気持ちが正直なところだと思います。 

私:実は一昨日、田中からある提案がありました。それは、次の二つです。 

①鈴木様が優先した7件のお見合い全てを終わらせてもらい、自分が誰と交際したいのか考えてもらう。 

②その結果、やはり田中と交際したいと言う気持ちがある場合は、改めて初デートを検討しましょう。 

非常に感動ものの提案内容だと思いますが、如何でしょうか?。 

先方仲人:確かにそう思います。鈴木にご提案を伝える様にします。現在の予定ですと6月29日が今のところのお見合いの最後ですので、そこまで交際の日程を空欄にしておくことになりますが…。あと初デート無しに交際が終了になった場合に違約金が発生するのは新入社員の鈴木には正直しんどいかも知れません。 

私:日程を空欄にしておくのは珍しいケースですが、特に問題ないでしょう。違約金の件は、もしお会いしないで交際終了になった場合は、当然お支払いいただく事になりますが、会いたい気持ちが無いのに違約金逃れで初デートするのは田中へも失礼だと思うし、仮にルールを理解していなかったのが本当だとしても、これ迄の5回のコールに出なかったこと、1時間初デートをピンポイントで提案したこと、ファーストコールへの折り返し通話すらいただけなかったこと、等々を考えれば、そこは違約金は当然支払われるべきかと思います。それでは、6月最終日にもう一度、今後の話し合いをいたしましょう。 

先方仲人:7月1日が月曜日なので、そちらの方が良いかもしれませんね。 

私:はい、では1日(月)にご相談をいたしましょう。 

先方仲人:では。 

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やっと本音の部分が出てきたと思いました。ある意味想像通りですが、次の事が発覚いたしました。 

①先にプレ交際を決めていた田中様との初デートを蔑ろにして、他の方とのお見合いやプレ交際を優先させていた。 

②「入社間もない社会人としては違約金が発生するのも困るので、もう一度お会いしたいと思います。」と言う、正に違約金逃れの対応だった。 

③鈴木様の残り7件のお見合いが6月29日に終了する予定であること。 

そして7月1日(月)に再度打合せを行い、田中との交際希望を確認し、やはり意思がない場合は違約金を支払っていただいて終了とすることを確認したのです。 


 これらを田中様へ報告し、更にその時の様子をメールいたしました。 

「先方仲人様との電話は30分くらい話していましたので、実際にはもっとたくさんのやりとりがありました。最初は特に悪びれる様子もなく建て前ばかりを話すので、「最初から7件のお見合いのことを隠さずに打ち明けていれば、こんな状況にはなっていないと思いませんか?もう建て前で話すのは無しにしましょう。」と促した後に、やっと本音を話し出した感じです。しかし、聞けば聞くほど、その内容の身勝手さに途中で話すのをやめたくなりました。一応、7月1日に再度今後の話をすることにいたしましたが、正直もう関わるだけ時間の無駄の様な気がいたします。他の方との出会いをどんどん進めましょう!!。」  

「辛抱強くご対応いただきありがとうございます。もう呆れて笑うしかありません…。ファーストコールは私二日にわたってかけているので、初日によく解らない人から連絡あったとしても二日目で察しがつきますよね。そして安心トークにもメッセージ入れているのに彼女は無視してます。極めつけはこれだけお見合いでいっぱいいっぱいと言っておきながらちゃっかり仮交際成立させていますよね。じゃあその人は7月28日より後に会うことになるのですかね。お見合いが6月29日に消化しきれるという事は7月28日までの1ヶ月の間が説明付かないですよね。言い訳が雑過ぎてそういう意味で癇に障ります。もうペナルティ逃れで仕方なく会うのが見え見えです。」  

「はい、突っ込みどころ満載の言い様に、呆れて通話終了ボタンを押したくなるのを我慢していました。今日の内容で先方の目的は一つだと思いました。それはたぶん、“如何にペナルティ無しでこのまま交際終了に持ち込むか!”です。ペナルティの話は先方が持ち出すまでこちらからは触れませんでした。故に関心の高さが透けて見える感じがいたします。」 

「解りました、引き続きよろしくお願いいたします。それと今後は先方仲人の会員とは関わりたくないので、もし同じ相談所の会員へ申込んでしまった場合は止めていただければ幸いです。…それにしても新社会人だから支払いが難しいって。これだけ迷惑かけておいて、実に厚かましい考えですね。まったく呆れます!。」  

「はい、了解いたしました。同じ相談所への申し込みは止めさせていただきますので、ご安心ください!。たぶん口では申し訳ないと言ってますが、違約金逃れの行動を平気で取っていると言う事は、本当に迷惑をかけているとは思ってない証拠だと思います。先方仲人の言葉の中に何度か出てくる『本当に軽い気持ち』なのでしょう...。」  

「今晩も熱くなってしまいましたが、22時をとっくに過ぎていますので、そろそろ終わりにいたしましょう。」 

「また明日よろしくお願いいたします。お休みなさい。」 

長い一日でした…。今日は、この辺で失礼します。 

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