そもそも‟男心と女心”とは?!①
今日は「そもそも‟男心と女心”とは?!①」をお送りします。
「どうして彼は私の気持ちを理解してくれないのだろう...。」「何故、彼女は僕の考えに共感してくれないのだろう...。」男女の価値観の違い、恋愛観の違いは、大袈裟に言えば、太古の昔から続いてきた中々相容れない永遠のテーマなのかも知れません。そんな大それたことをテーマにするなんて...とお感じの方もいらっしゃるとは思いますが、結婚相談所の仲人をさせていただいている立場として、敢えてこの「そもそも‟男心と女心”とは?!」を取り上げること、しかも日常的に経験している会員さんの婚活模様を通して、難しく考えずにごく当たり前の真実として、真正面且つ素朴な疑問を解き明かすと言うスタンスで述べていくことは、やはり避けては通れない感じもするのです。
男性あるいは女性をひとくくりにも出来ないことは良く理解しているつもりですが、今申し上げた通り、難しく考えずに素朴な疑問を解き明かすスタンスで行きますので、「男性も女性もそれぞれ色んなタイプの個性が揃っているから、一概に特徴付けたり、一般論として集約してしまうのは、事実から離れた話になってしまいそう...。」との意見が当然の様に出て来るだろうことを大いに感じつつ、それでも‟男心と女心”と言うテーマを取り上げてみたいと思った、ある意味‟勇気”に免じてお許しいただきたいと思っています。それに、必ずやお互いを理解し、余計な衝突を避けることに繋がる話になればとの願いを込めたいと思っているのです。
と言いますのも、1年365日ずっと寝ても覚めても会員さんの婚活事情、恋愛事情と向き合っていると、一番もどかしく感じるのが、この‟男心と女心”の互いに相容れない部分なのです。もう少し男性が‟女心”を理解し、女性が‟男心”を認めることが、お互いに出来ていれば、「あの様な意見の食い違いが起こらずに済んだ...。」「こんなつまらない喧嘩などしなくて済んだ...。」「‟男心”と‟女心”の違いを‟相性の問題”と勘違いせずに済んだ...。」「ほんの僅かな気持ちの齟齬を大きくしなくても済んだ...。」と言ったことで気を揉むことが無くなるのに...と思うことが本当に多くあるのです。どうか私の日々思うことを書かせていただきますので、しばしお付き合いの程をお願い申し上げます。それでは参りましょう。
<結論を導き出すための会話vs話すこと自体を楽しむ会話>
男性は結論に拘ります。と言いますか過程はどうあれ結論が全てを左右すると考える傾向が強いと思います。だからやたらと話の先を急ごうとするのです。デート中にあるカップルが些細なことで言い合いになりました。その内容はこうです...。
A子さん:「この前友達と浅草へ行ったんだけど、もんじゃ焼き屋さんがあって。あ、それ田原町駅の近くなんだけど...そう、あの表通りから少し入ったところね。で、もんじゃ焼き屋さんが、甘味処の隣に合ったんだけどさ、店の奥にハッピを着てはちまきをした職人風のおじさんが座っててね、あ、店番してたほうのおじさんともう一人別の良く似た人、たぶん兄弟かな?!。
そう、で、その奥に居たおじさんが、『もんじゃはこうやって具材と生地を混ぜて一気に鉄板へ広げてソースを入れるんだ、月島と違ってこっちは土手なんか作らねーぞ!』って拘りの作り方とかを、超熱く語ってくれちゃうわけ。昔からの技って感じでさ、でもウチ等はおじさんの唾が飛びまくるのが気になって仕方なかったのよねー。で、おじさんが焼き加減を見て『よし、食え!』って言っても手が出なくて固まってたわけ...。
そう、で、間が持たなかったから、追加であんみつ頼んだの。もんじゃ焼き屋さんであんみつって珍しくない?そしたら、店番してたもう一人のおじさんが隣の甘味処へ行って注文してくれたのね。ナルホドって思っちゃったわよ。
でね、熱く語ってたおじさんに『もんじゃ焼き屋さん長いんですか?』って聞いたらね、『いや脱サラして3年目。』って言ったのよ!。もうウケまくり。云十年の老舗でってまた熱く語ってくれちゃうと思ってたのにさ...。えっ3年?、しかも脱サラって...。」
B男君:「え、そう、そうなんだ、へー、ん?土手作らないの?おじさんの兄弟?」
って飛びまくる話の展開について行くのがやっとでした...。A子さんが喉が渇いてカフェラテをゴクリって飲んだ瞬間に、話を整理しようと一言話すのが精一杯。そしたら...。
B男君:「要は浅草のもんじゃ焼きは土手を作らないって話ね?!」
A子さん:「違うわよー」
B男君:「じゃあ脱サラして3年目のおじさんが熱くもんじゃを語ってくれたって事ね!」
A子さん:「違うわよー」
B男君:「えー?じゃあ何の話だっけ?!」
A子さん:「もう...私の話、ちゃんと聞いてたの?せっかく楽しみにしていた浅草もんじゃを食べられなかったって話でしょ!もう最悪だったわよ!。」
B男君:「唾が飛んだとは聞いたけど、食べられなかったかどうか言わなかった気が...。」
A子さん:「おじさんの唾が飛んだもんじゃをウチ等が食べられるワケないっしょ!B男君は食べられるの?!」
B男君:「そう...無理かも...。そう言うことだったんだね。A子さんの話があっちこっち複雑で、要は何を言いたいのか良く分からなかったよ。」
A子さん:「何を言いたいって、別に結論なんて無いわよ!友人との浅草でのエピソードを思い出として共有したかっただけだし...。でも良かったわ、分かってもらえて。で、これからどこへデート行くのかしら?」
B男君:「実は...月島でもんじゃ焼きでも...って考えてたんだけど、変えた方が良さそうだね。」
A子さん:「なんか、もう浅草の店のおじさんがトラウマになりそうで、行きたくないかも...。」
B男君:「そうだね...じゃあ何処にいこうか、A子さん行きたい所ある?」
A子さん:「そうね...なんか今日はお喋りしたい気分だから、このまま会社のお局様の話とか聞いてくれる?!」
B男君:「う、うん...別に構わないけど...。」
A子さんとのデートから帰ってきたB男君から電話で一部始終を聞かされた私は、疲れた声のB男君へこう言いました。
私:「A子さんに限らず、女性は結論ありきで話をする訳ではないことが多いと思うよ。彼女このところ毎日ストレス溜め込んでいたんじゃないかな?別にB男君に何かアドバイスして欲しくて話してたワケじゃないと思うよ。」
B男君:「えーただ意味もなくダラダラ話してただけってコトなんですか?!」
私:「そうだよ。頭の中のことを思い付くままにぜーんぶ口に出して聞いて貰うことがストレス発散になるんだよ。」
B男君:「そんな結論の無い話を延々とするのって意味がなくないですか?!」
私:「今日のA子さんにとっては、好きなB男君が笑顔で聞いてくれたから大満足してると思うよ!。」
B男君:「こんな疲れるデートがこれから何度も続くのかと思うと、正直言って気が重くなります...。」
私:「だったらB男君が彼女のダラダラ喋りを上手くコントロールしてあげたら良いと思うよ!。」
B男君:「えっ!そんなこと出来るんですか?。」
私:「友人ともんじゃ焼きを食べたくて浅草まで出掛けたのに叶わなかったと言うストーリーが見えたら、そこの本筋から逸れない様にして深掘りしていくと良いよ。」
B男君:「深掘りってどうするんですか?。」
私:「『何もんじゃ頼んだの?』『何で土手作らないの?』『おじさんは何モンじゃ?!』なんてジョーク挟みながらね。ただ頷いたり、相槌を打っているだけだと彼女の独り舞台のままでしょ?。だからこっちも質問しまくってあげれば、話は盛り上がるしこっちも対等なペースになってくるでしょ!。」
B男君:「アドバイスしようと聞き入ってポイントは何かを探したり、何が問題なのかを理解しようとする必要が無いってことですね!!。」
私:「そう!そう!そこが分かれば、気が楽になるでしょ!。話の流れを掴んで興味を持ってどんどん深掘りしてあげる。これに尽きるのですよ。時を忘れて彼女の頭の中がスッキリしていくと、上機嫌になってくるのが分かると思うよ。彼女のストレスが無くなって機嫌を良くしてあげられたら、お互いにハッピーでしょ!。」
B男君:「アドバイスとか結論とか言わなくても良いんなら、ただ話を盛り上げてツッコミに徹してあげれば良いんなら、自分にも出来そうな気がしてきました。」
私:「会話そのもの、お喋りを楽しめば良いだけなんだよ。何気ないやり取りの中から、彼女の考え方や行動が良く分かってきて、人間性を良く理解出来る様になるんじゃないかな?。本音で言い合える様になったら、グッと距離が縮まってくるのが早くなるかも知れないよ。」
B男君:「なるほど!そう考えれば良いんですね。やってみます、ありがとうございました。」
今日も良い一日であります様に。
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